視線制御(入力)によるコミュニケーション
自分で話が出来る事は殆どの人々にとって「当然の事」です。しかし我々のなかで、ある人は脳卒中になり、あるいは自閉症が有り、脳性まひがある状態で誕生し、あるいはALS/MND(筋萎縮側索硬化症/運動ニューロン疾患)になり、また損傷がもとでコミュニケーションする能力を損なう事があります。
たとえこのような疾病があったとしても、アシスティブ・テクノロジー(福祉機器)とAAC(拡張・代替コミュニケーションの手段)があれば、これらの人々のコミュニケーション上の困難を改善する事が出来ます。どういう種類の技術や装置が最もその人に適しているかは、個々の能力、好み、ニーズによって異なります。その中のある人々にとっては、視線入力はもっと満足できる、社会の中に同化した、自立的な生活を営む事を可能にする有効な手段です。
自分の目でコンピューターの力を活用する
視線入力装置とは、マウスやキーボードの代わりに目を使って制御する(入力する)ことができるコンピューターです。視線入力装置とは利用者に負担をかけない非侵入型の装置です。つまり体や頭に何か着けたり、何か持ったりする必要はありません。ただスクリーンの前に居て、見れば良いのです。
視線入力装置は、弱い赤外線の照明で目を照らして、目の光に対する反射を計測する事によって、あなたの目がどこを見ているのかを追跡し続けます。クリックするためには、あなたは見つめるか、まばたきするか、またはスイッチを押します。
ただ視線が適している以上の事
あなたは自分の考え、アイデア、希望を、ただ視線で言葉を書いたり、シンボルを選んで読み上げさせるだけで会話に変え、書類を書き、e-メールにすることができます。コンピューターのスクリーンをただ見る事によって、言葉やシンボルを異なる状況に合わせて使い分けることも簡単です。例えば家の中で使うレイアウトやページセット、別のものは買い物や、学校で使う、あるいは病院用というように、何種類もの用途に合った画面を用途によってその場で自分でチェンジして使えます。
視線入力装置とはただ視線で文章を書く以上の事がたくさんできます。Windowsのアプリケーションソフトで、ゲームをする、ビデオを観る、TVのチャンネルを変える、インターネットを使うなど、あなたが普通のコンピュータに期待していることを可能にします。
装置に使われるのではなく、自分がコントロールするのです
視線による入力技術というのは、実は特に最新の技術ではありません。この技術自体は数十年来のものですが、私たちトビーは、コミュニケーションに困難がある人々の様々なニーズに合うようにこの技術を洗練させたのです。非常に優れた品質、使い易さ、信頼性がトビーの製品の特長です。
トビー製品が他の製品と大きく異なるところは、非常に簡単なキャリブレーション(準備のための参照計測)、信頼性のある視線の追跡技術です。殆どのユーザーは数秒間のキャリブレーションに10秒もかかりません。いったんこれが終われば、非常に安定的に使用できます。つまり頭を大きく動かしても、眼鏡やコンタクトでも、まわりの照明環境が変わっても、やり直したり、出来なくなることなく、正確に視線を追いかけ続けます。トビーなら当たり前の事ですが実は非常に難しい技術です。