製薬業界での目視検査や 手技の教育に

  • TOBII
  • 5 分

Visual inspection of a vial containing a solution through eye tracking glasses

目視検査や実験室内での作業でこんな課題はありませんか?
「新人の教育に時間がかかり、熟練者の時間が取れない」

医薬品や食品などは直接エンドユーザーに使われるものだけに、その品質と安全性に関しては厳しい基準が設けられ、厳格な管理のもと提供されていきます。外観不良や異物混入などの不良品が流出すれば、企業価値の低下にもつながります。そのため、重要となっているのが、検査員による目視検査です。
同じ標準書・手順に則り同じ製品を同じように検査していても、人によりバラつきが生じることがあります。目視検査の質を向上させるためには教育が欠かせませんが、教育には時間がかかります。また、熟練者が新人の教育に時間を取られることになると、生産性の低下を招きかねません。

また最近では、細胞培養などに用いられる実験器具の操作に関する教育の相談も増えています。実験室内では安全性確保の観点から禁止事項が多かったり、作業によっては十分な作業スペースを確保できない、そもそも実験器具の操作が細かいなどと、環境が作業を難しくしている側面もあります。そのような環境の中で、いかにミスしないで順で教育ができるか、というのも課題の一つなのです。

今しなければならないことは何か?
「熟練者と非熟練者の行動や知識の違いを把握する」

限られた時間の中で、効率よく教育を行うためには、何よりも熟練者と経験が浅い作業者でバラつきが生じる差がどこにあるのかを理解することが大切です。

例えば、熟練者はどこを見て、どう判断しているのか。なぜ、そのような判断をしたのか。こうした点は、指導する側にとっては客観的に伝えること難しく、新人にとっても口頭説明や文書だけでは理解するのが難しいということがあります。

こうした課題を解決するために有効となるのが、両者の作業における違いを理解するということです。

アイトラッキングはなぜ優れているのか?
「見るべきポイントの理解が容易になる

熟練者がアイトラッキングを用いて作業を行えば、新人は熟練者の視線を動画で確認することができ、見るべきポイントが理解しやすくなります。その後、今度は新人がアイトラッキングを用いることで、熟練者も新人が正しく理解しているかどうかを視覚的に確認できます。また、録画した視線データを解析・分析することで、定量的に判断することも可能です。視線動画を用いてヒアリングを行えば、記憶を思い出しながら、なぜそのような行動をとったのか、理由や判断といった背景を抽出することもでき、最終的に熟練者の経験から得たカンやコツといったノウハウを客観的に伝えることができるようになります。
データを活用して課題改善後も、視線動画を教育に取り入れることで、従来のOJTに比べ、新人の教育期間を短縮することができ、習熟度が向上。熟練者が教育に取られていた時間を本来の業務に充てることができ、生産性の向上にもつながります。

Cell culture experiments in a cell culture room in a safety cabinet

トビー・テクノロジーだからできることとは?
「課題抽出から調査設計、レポートまでワンストップでお手伝いします

トビー・テクノロジーでは、アイトラッキングやモーションキャプチャ、圧力計などの他生体計測と組み合わせて、熟練者同士の共通点や熟練者と非熟練者の違いを見える化。また、インタビューを用いて、カンやコツ、背景、理由・判断を含めて分析を行います。専任のリサーチャーが調査設計、レポートまでワンストップでお手伝いしています。

調査結果を手順書や教材に活用することで、教育期間の短縮や教育レベルの向上繋がります。実際に、製薬メーカーや食品メーカーなど多くの企業でその効果が認められており、ワクチン目視検査の新人OJTでの活用では、教育期間が最長1カ月から2週間へ短縮することができました。

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