Baby drinking out of a Pigeon baby bottle

事例

熟練者の「匠」を「仕組み」に変換

株式会社ピジョン 様

カテゴリー詳細

  • 執筆者

    Tobii

  • 読了時間

    4分

目視検査員の教育期間を2週間から3日間に、80%も削減。

Customer logo Pigeon

背景

多くのママさんたちの信頼を集めているピジョンの哺乳瓶

ピジョン株式会社様は、日本国内の哺乳瓶市場で高いシェアを持つトップメーカーです。お母さんのおっぱいとの併用ができる乳首と高い品質で多くのママさんたちの支持を集めています。さらに、全国の病・産院でも採用されており、ピジョン様の哺乳瓶の品質の高さを物語っています。

日本で販売されているピジョン様の哺乳瓶の多くはタイ・ピジョン様の工場で製造されています。同工場からは韓国とタイ国内などにも出荷されています。

多くのお客様からの信頼に応えるため、タイ・ピジョン様では万全の品質管理体制を整えています。

タイ・ピジョン様から出荷される哺乳瓶は、機械による検査を行った後、全品、人による目視検査が行われています。

課題

高い技術を次世代に伝承することが大きな課題に

タイ・ピジョン様は、設立から30年を超え、従業員の定着率も高いことから定年を迎える熟練者も出はじめていました。しかし、特に製造部門で、熟練者の高度な技術や技能は、言語化・文章化されておらず、確かな品質を支えてきた目視検査などの高度な技能をどのように次世代に伝えるかが大きなテーマとなっていました。

そこで、タイ・ピジョン様では2018年に「次世代を育てよう」という教育プログラムを立ち上げました。これは、中堅社員やマネージャークラスの人たちが自分たちの知識や経験を若い人たちに教育して、伝承していくというプログラムでした。そんな折に、トビーのアイトラッカーを知り、タイ・ピジョンFactory & Business Innovation Manager(当時)の宮本様は直感的に「この教育プログラムに役立つに違いない」と確信。2019年末にトビーのウエアラブル・アイトラッカーを導入しました。

Pigeon - visual inspection training

メソッド/結果

アイトラッキングの活用で教育期間を80%も短縮

タイ・ピジョン様の技術講習には、厳しい試験があり、これに合格しない限り目視検査の仕事に就くことはできません。

一回目の試験の正答率は50%程度で、正答することが難しい項目も多く残っていました。

そこで、トビーのアイトラッキングを活用して、熟練者と新人の視線や作業の動きの違いを比較しました。

新人の視線はあちこちに動いて定まらないのに対して、熟練者の視線は必要な箇所にピタッピタッと決まっており、その違いは明らかでした。動画を見ながら、熟練者が直接解説してくれたため、受講者(新人)の納得感も高まりました。

また、アイトラッキングの録画によって、熟練者が行っていた「工夫」も明らかになりました。哺乳瓶の乳首部分には、ごくまれに原料由来の微細な白いツブがついてしまっていることがあります。哺乳瓶の乳首は、赤ちゃんが産れて初めて口にするものなので、万が一にも見落としは許されません。

新人は、乳首部分を灯りにかざして懸命に目視検査をしていますが、なかなか見つけることができません。

一方、熟練者は、黒い背景を用意しておき、そこに乳首部分をかざして検査をしていることが分かりました。

こうして、アイトラッキングを活用しながら、難関をクリアし、3日間で受講者(新人) 全員が正答率100%を達成し、合格しました。

通常は、合格までに2週間かかっていたところ、教育期間を実に「80%」も削減できたことになります。

さらに、熟練者の「匠の技」を現場で共有できたことから、目視検査の作業時間の短縮も実現することができました。

トビーのアイトラッキングは、ピジョン哺乳瓶の品質管理に不可欠な目視検査の検査員の教育期間を2週間から3日に短縮するという非常に大きな成果をもたらしてくれました。しかも、熟練者の技術と技能を現場の検査員全員で共有できたため、作業時間そのものも短縮できました。 まさに、「匠」を「仕組み」に変換することができたのです。
宮本 智弘 様 , 前Thai Pigeon Co., Ltd. Engineering Division Manager, 現 PT. PIGEON INDONESIA FACTORY MANAGER
Pigeon - visual inspection training

ピジョン様では、この成果を高く評価し、他の領域にもトビーのアイトラッカーを活用していく計画を立てています。

トビーのアイトラッキングは拡張性が高いので、今後も多くの領域で活用していきたいと思っています。例えば、組立工程では作業のムダを見出して、より少ない作業員で行えるようにすることで、人材不足にも対応できるようになると考えています。また、アイトラッキングを通して外部サプライヤーの職人さんの技術や技能を吸収させていただき、簡単なメンテナンスや金型調整などは社内で行えるようにしていきたいと思っています。これからも、ますますトビーのアイトラッカーの活用領域を広げていこうと思っています。
宮本 智弘 様 , 前Thai Pigeon Co., Ltd. Engineering Division Manager, 現 PT. PIGEON INDONESIA FACTORY MANAGER
Mr. Miyamoto Pigeon
            現在は、インドネシア工場で、日々現場改善を行っている宮本マネージャー

カテゴリー詳細

  • 執筆者

    Tobii

  • 読了時間

    4分

    カテゴリータイプ

    • 事例

    対象製品

    • ウェアラブル