Tobii - Research spotlight - Language

調査分析サービス リサーチャーインタビュー

子どもの言語習得

カテゴリー詳細

  • 執筆者

    Dr. Mirjana Sekicki

  • 読了時間

    5 min

  • July 3, 2023

Nivedita Mani教授は、アイトラッキングを使用して、赤ちゃんが言語をどのように習得しているかを理解しているのかを研究しています。

Tobii - Research spotlight - Nivedita Mani

Nivedita Mani教授の研究室では、生後6ヶ月の赤ちゃんが言語を学ぶ過程について研究し、赤ちゃんの言語学習に影響を与える要因を研究しています。具体的には赤ちゃんが、どのように学ぶか、知っていること、興味を持っていること、学習意欲に焦点を当てています。

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インタビューについて

Mani教授は言語処理と習得の背後にあるメカニズムについて語って頂きました。言語習得の魅力的な領域とその環境との相互作用を「ダンス」と表現し、解き明かしてくれました。

「言語習得は、子どもと環境の間の動的な相互作用の結果であると私たちは説明しています。 そして私たちの最も重要な目標は、この相互作用におけるダイナミクスが何であるかを特定することです。 子どもが言語を学ぶにつれて、このダンスをどのように経験するのでしょうか? どの時点で環境が生まれ、子供はどのように入ってきて、相互にどのように形成し合うのでしょうか?」

Mani教授は、自身のベビーラボ "Wortschatzinsel "をどのように設立し、その後他の多くのラボに影響を与えたかを振り返りました。彼女は、1歳未満の子供を対象に研究する場合、さまざまな新しいアプローチを考案する必要があることを強調しています。アイトラッキング技術は、子供たちが言語をどのように処理し、環境中の物体と言葉をどのように関連付けて学ぶのかについて、信頼性のある情報を提供する重要なツールであると指摘しました。

Mani教授は、アイトラッキング技術を使用した大規模な研究において扱われた4つの主な仮説(聴覚入力が注意に与える影響、既存の知識が言語学習に与える影響、子どもの学習形成における興味の役割、そして子どもが誰からいつどのように学ぶかを選択するかとういう学習の選択)を振り返りながら、詳しく説明しました。

さらに多言語環境における言語習得に焦点を当てています。特に発達初期において、異なる言語の間には鮮明な境界線がなく、一方の言語で習得した知識が他方の言語の処理に影響を与える可能性があることを示しています。

過去数十年間の発達研究が通常、限られた研究室の環境で行われてきましたが、これらの研究を実世界に拡大できる可能性があるとMani教授は指摘しています。アイトラッキング技術は、子供たちが日常の生活環境で直面する刺激を捉えることができるため、言語習得のプロセスをより詳細に理解し、新たな発見や洞察を得る可能性を秘めていると述べています。

「最近では、私たちが進むべき方向は現在の実験室実験から離れて、もっと子供たちが言語を学ぶときに実際に直面する実際の環境に移行することであると感じています。」

このビデオでは、言語習得に関する情報をわかりやすく説明し、Mani教授の研究についての貴重なインサイトを提供していますので、ぜひご覧ください。

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参考文献

Below you can find a selection of publications reporting on the work mentioned in the interview, which employed eye tracking technology:

Ackermann L., Hepach R. & Mani N. (2020). Children learn words easier when they are interested in the category to which the word belongs. Developmental science 23(3), e12915.

Outters, V., Schreiner M. S., Behne T. & Mani N. (2020). Maternal input and infants’ response to infant‐directed speech. Infancy 25(4), 478-499.

Schütte F., Mani, N. & Behne T. (2020). Retrospective inferences in selective trust. Royal Society Open Science 7(2), 191451.

Mani, N. & Ackermann L. (2018). Why do children learn the words they do?. Child Development Perspectives 12(4). 253-257.

Schreiner, M. S. & Mani, N. (2017). Listen up! Developmental differences in the impact of IDS on speech segmentation. Cognition 160. 98-102.

For more on Prof. Dr. Mani´s work, please visit her lab´s website and Google Scholar profile.

カテゴリー詳細

  • 執筆者

    Dr. Mirjana Sekicki

  • 読了時間

    5 min

  • July 3, 2023

研究者のインタビューシリーズ

研究者をインタビューしたこちらのシリーズでは、アイトラッキングを使った具体的な研究や彼らのプロジェクトについての述べています。ご参考ください。

Interviewed by

  • Tobii Pro - Dr. Mirjana Sekicki - Scientific Research Account Manager

    Dr. Mirjana Sekicki

    Eye tracking research advocate, Tobii

    I work closely with scientific researchers who use eye tracking in their work. My mission is to create an ever stronger bond between the worlds of science and technology, for the advancement of our collective knowledge and wellbeing.

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