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科学出版物
パーキンソン病xアイトラッキングの活用編
パーキンソン病では、物を注視する際の眼球運動が妨げられ、
狭い範囲しか見渡せなくなり、運動障害にもつながっていることが分かっています。
また、パーキンソン病では、幻視の前駆現象である「パレイドリア」
(壁のしみ、木目、雲などの意味のない視覚対象が、人の顔や動物の姿などの
意味のある物体に見えるような錯視)という症状もみられます。
こうした パーキンソン病と視覚・眼球運動の関連性をより深く究明するため、
トビーのアイトラッキングを活用した研究が、世界各国で行われ、
多くの論文が発表されています。
今回はその中から、4つの論文をご紹介します。
ぜひ論文をご覧になってみてください。
1) 停留時間や瞳孔反応がパーキンソン病診断のバイオマーカーとなりうる可能性を示唆した論文。
Tsitsi, P., Benfatto, M. N., Seimyr, G. ?., Larsson, O., Svenningsson, P. P., & Markaki, I. (2021). Fixation Duration and Pupil Size as Diagnostic Tools in Parkinson’s Disease. Journal of Parkinson's Disease,11(2),865 ? 875.
2) ノイズ・パレイドリアテスト中の視線と脳波を解析することで、
パレイドリアを訴えるパーキンソン病患者は視覚処理のトップダウン変調の異常によって無意味な刺激を無視できなくなっているとした論文 。
Revankar, G. S., Hattori, N., Kajiyama, Y., Nakano, T., Mihara, M., Mori, E., & Mochizuki, H. (2020). Ocular fixations and presaccadic potentials to explain pareidolias in Parkinson’s disease. Brain communications, 2(1), fcaa073.
3) SONDAを使用した多発性硬化症およびパーキンソン病の眼球運動の評価。
Grillini, A., Renken, R. J., Vrijling, A. C., Heutink, J., & Cornelissen, F. W. (2020). Eye movement evaluation in multiple sclerosis and Parkinson's disease using a standardized oculomotor and neuro-ophthalmic disorder assessment (SONDA). Frontiers in neurology, 11, 971.
4) 認知障害の診断における視線追跡の有効性:系統的レビューとメタ分析。
Liu, Z., Yang, Z., Gu, Y., Liu, H., & Wang, P. (2021). The effectiveness of eye tracking in the diagnosis of cognitive disorders: A systematic review and meta-analysis. PloS one, 16(7), e0254059.
上記の研究ではモニターなどの平面を対象としたスクリーンベースのアイトラッカーが使われていますが、
トビーでは動き回る被験者のデータも計測可能な、ウェアラブルのアイトラッカーも揃えています。
アイトラッキングは客観的な評価ができるツールです。数値化されたデータで、比較や経過観察などの研究に使用でき、操作も簡単なため、時間とコスト両面が効率化されます。
想定される研究にどの機材が適しているのかご提案させて頂きますので、お気軽にご相談下さい。
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学術研究
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