軽度認知障害(MCI)におけるサッカード眼球運動の抑制制御と、認知機能障害について
Opwonyaら(2022)は、MCI患者における実行制御障害とサッカードの行動変化について、プロサッカード/アンチサッカード課題、Go/No Go課題を含む4つのサッカード眼球運動のパラダイムで検討しました。Tobii Pro スペクトラムを用いて300Hzで眼球運動の記録をした結果、MCI患者は高い割合で誤ったサッカードを生成し、これらのエラーの多くを自己修正できないことがわかりました。
最大1200Hzの速度で視線データを取得する高性能な研究用システムです。固視化研究からマイクロサッカードまで、幅広い研究に対応するスクリーンベースのアイトラッカーです。
Tobii Pro スペクトラムは、人間の行動や最も速い眼球運動(サッカード、トレマー、マイクロサッカードなど)のメカニズムを広範囲に研究するために設計された、私たちの最も進んだアイトラッキングプラットフォームです。高いサンプリング周波数でデータを取得しながらも、自然な頭の動きを再現することが可能です。
Tobii Pro スペクトラムは非常に柔軟性が高く、様々な研究シナリオや研究デザインに対応することが可能です。このシステムは、付属のスクリーンを使用することも、アイトラッカーのみを使用することも可能で、スクリーン上の刺激と、物理的な物体や人などの実世界の刺激の両方を可能にします。
複数のサンプリングレートを選択することで、固視化研究からデータの粒度や時間的な計測への要求が高い研究まで対応できます。
8ビットTTLポートと正確なタイミングにより、EEG、GSR、ECGなどの外部バイオメトリックデータソースとのシームレスな同期が可能となり、行動の全体像を把握することができるようになりました。
Tobii Pro スペクトラムは、他のどの高サンプリングレートのアイトラッカーに比べ、頭部の自然な動きを問題とせず、サッカード中の正確なデータを提供します。この特徴的な機能により、行動観察や認知においてより深く人を解き明かすことが可能です。さらに、サッカードやトレモア、マイクロサッカードなどの速い眼球運動のメカニズムを対象とした研究も、頭部が拘束されない自然な状態で実験参加者を計測いたします。
Tobii Pro スペクトラムは、Tobii特許のアルゴリズム、洗練されたハードウェアデザイン、必要なものが全てそろった製品構成で、最高のデータクオリティーを実現しました。このアイトラッカーは極めて正確で優れた眼球の検出能力を持ち、ほとんどの人が実験参加者になることができます。
Tobiiの持つ3Dアイモデルによって、広範囲で高精度の視線計測が可能。
2つのアイトラッキングカメラが毎秒1200枚ずつの両眼の眼球画像を取得。
明るい瞳孔照明と暗い瞳孔照明により、目の形、民族、年齢を問わず、優れたデータが得られます。
瞬時に目を検出するので、瞬きや実験参加者が目をそらした時のデータの損失を最小限に抑える。
視線情報を他のデータソースと正確に同期させることができます。
視線だけでなく、瞳孔のデータも同時に取得。
眼球画像(アイイメージ)により視線取得時の実際の眼球の状況の確認が可能。
異なる照明環境下でもトラッキングの堅牢性を維持。
Opwonyaら(2022)は、MCI患者における実行制御障害とサッカードの行動変化について、プロサッカード/アンチサッカード課題、Go/No Go課題を含む4つのサッカード眼球運動のパラダイムで検討しました。Tobii Pro スペクトラムを用いて300Hzで眼球運動の記録をした結果、MCI患者は高い割合で誤ったサッカードを生成し、これらのエラーの多くを自己修正できないことがわかりました。
石川ら(2022)は、心拍数(HR)と眼球運動の測定を組み合わせ、社会的文脈に基づく乳児の視線追従行動の変調が、乳児の心拍数によって媒介されるかどうかを研究しました。眼球運動はTobii Pro スペクトラムで記録され、視線追従試行を識別できるようにしました。その結果、それぞれの社会的手がかりが独立して生理的覚醒を高め、それが蓄積されて乳児の視線追従行動の可能性を予測することが示唆されました。
MellorとPsouni(2021)は、プライミング(中立対安全)と愛着回避の機能として、怒った顔と中立の顔に対する注意の警戒の違いを測定しました。600HzのTobii Pro スペクトラムを用いて、ドットプローブ課題中のサッカードとマイクロサッカードを測定しました。愛着回避は、愛着安全プライミングとは無関係に、すべての顔刺激からの注意の非活性化と関連していました。反応時間データとマイクロサッカードは強く相関しており、同様に注意を捉えていることが示唆されました
以下の表で使用されている用語の定義については、Tobii Connect内にある用語集をご参照ください。
利用可能なデータとデータストリームの完全なリストについては、Tobii Pro SDKドキュメントをご覧ください。
視線データの特性は、精度と正確さで説明しています。詳細については、Tobii AcademyのAccuracy and precisionの動画をご覧ください。
スペクトラム の高いデータ品質は、徹底したテストによって確認されています。環境条件の系統的な変化から、多数の個人を対象としたアイトラッカーの性能の一般的な評価まで、十分に文書化されたテスト方法を使用しています。
カメラのフォーカスや各ユニットのキャリブレーションなど、製造プロセス全体を通じて品質管理を行うことで、研究における一貫した再現性を保証しています。複数の製品認証により、品質およびユーザーの安全性要件が満たされていることが保証されています。
アイトラッカーは、付属のトラベル ケースに完全に組み立てられた状態で出荷され、カメラやレンズなどのセットアップを手動で設定する必要はありません。研究者は、被験者の迅速で安定したキャリブレーションに依存し、研究のために達成した被験者を生産的に追跡できます。
実際の空間中の物体を対象とした設定にも対応
VESA規格でアームやテーブル、壁などにも設置が可能
実験参加者の身長に合わせて簡単に調節が可能
付属のディスプレイで使えるのはもちろん、他のディスプレイやアイトラッカー単体でリアルワールドでの使用も可能です。
着脱可能な付属の24インチディスプレイは画面上に視覚刺激を呈示して計測が出来ます。クリティカルなタイミングでの刺激呈示が可能な厳選されたディスプレイです。
5ms未満の少ない誤差での刺激呈示はタイミングが重要な研究に適しています。178度の視野角を持つIPSパネルは、対象が画面上のどこに呈示されるかに関わらず、安定した実験を行うことができます。
以下のフォームにてお問い合わせください。お急ぎの場合は、以下にご連絡ください。03-6420-3990
Tobii Pro ラボは、スクリーンベース型とウェアラブル型のアイトラッカーをサポートするソフトウェアです。研究者のワークフロー全体をガイドします。
さらに詳しくTobiiのスクリーンベースのアイトラッカー上で動作する、分析のためのアプリケーションを簡単に効率的に開発するための無償ソフトウェアです。種々のプラットフォームや言語に対応しています。
さらに詳しくスクリーンベース型アイトラッカーを管理するためのソフトウェアです。このアプリケーションを使って、ディスプレイへの設置や、独立しての設置する際の設定を行います。また、キャリブレーションやファームウェアの更新、トラブルシューティングの際に必要な診断ファイルの保存が行えます。
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